声なきものの唄 72話ネタバレと感想。久米親分を口説いている決定的瞬間を徳次に目撃されてしまった巴

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か行


さてその頃東陽楼では、入院中で不在のチヌに代わって染花が二枚目となり、自動的に染花の下へ付くことになった美緒が大きなため息を吐いていました。

染花は偉ぶったところのない穏やかな女性でしたが、殊の外チヌを慕っていた美緒は、どうにも彼女のことが気に入らなかったのです。
管理人halu
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・・・。

そのため美緒は染花に対し表面上は従順に振る舞っていたものの、内心では

(東陽楼の二枚目なぞ分不相応)

だの

(いちいち気に障る)

だの

(イラつく女)

だのと言いたい放題に罵っていました。

しかしある時うっかりミスで客をひどく怒らせてしまったところを、染花の鮮やかな機転によって助けられてしまいます。

嫌っていた相手に守られたことを悟った美緒はそんな自分が情けなくなり、気丈な彼女にしては珍しくその目から涙を溢れさせたのでした。

管理人halu
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あああああああ・・

声なきものの唄 72話 感想・考察

72話の見どころは、久米親分を口説いている決定的瞬間を徳次に目撃されてしまった巴の複雑な心情です。
お互いの意思で夫婦となることを決めた間柄とはいえ、2人の関係は未だに「お嬢さん」と「奉公人」の域を脱せず、対等とは言い難いものです。
それでも、かつて傷ついた巴が徳次の穏やかさに癒され、その包容力に惹かれたからこそ人生の伴侶に選んだのも事実です。

管理人halu
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久米親分に抱いている燃え上がるような恋心とは違うとしても、徳次に対する気持ちも確かに彼女の中にあることが伝わってくる繊細な描写にぜひご注目下さい。

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