【原作小説(ノベル)翻訳】ルシア 7話 ネタバレと感想。私が心を制御できないことがあれば、私にバラの花束を投げてください。

今回はピッコマで連載中のSkye / TARUVI /Kidari Studio, Inc. 先生の

「ルシア」“原作小説版” 7話（漫画版は5話？）を読んだので紹介したいと思います。

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ルシア  原作小説 7話 ネタバレ

・・の前の管理人のつぶやき

『ルシア』原作”小説”版 7話の感想アップしました！

“私が心をコントロールできないと思ったならば、私に（別れの）バラの花束を投げてください。”

花嫁サイドからこんな切ない提案あるかよ…

https://t.co/fqgQZzFNA5#ルシア #ネタバレ #感想 #原作小説版 #翻訳

— halu@ハッピー☆マンガ道場 (@happymangado) October 14, 2021

前話振り返りはこちらから！

【原作小説(ノベル)翻訳】ルシア 6話 ネタバレと感想。突然拉致されるルシア・タランの投げたコインの結果。

今回はピッコマで連載中のSkye / TARUVI /Kidari Studio, Inc. 先生の 「ルシア」"原作小説版" 6話（漫画版は5話？）を読...

www.manga-happy.com

2021.10.14

7話

現在、ルシアは自分をエスコートしてくれた男性が出してくれたクッキーとお茶を楽しんでいた。

『あなたはとても料理が上手ですね…！今まで食べた中で一番おいしいわ…！』

『・・あなたのお口に合ってよかったです。』

ルシアは、彼、ジェロームが出したクッキーを嬉しそうに半分ほど食べていた。

もし、彼女が王女だと知っていたら、もっと驚いたことだろう。

ルシアが楽しそうにクッキーを口に運んでいると、突然、応接室のドアが開いた。

それがタラン公爵であることに気づき、彼女はすぐに立ち上がった。
彼はいつものように冷ややかな表情でルシアを迎え、彼女の真正面の席に座った。

これで、この広い応接室には2人しか残っていない。

『お座りください。』

ルシアがクッキーを食べ終わると、
彼は大きな封筒をテーブルに置き、彼女の側に押し付けた。

彼はうなずき、ルシアに中を見るように合図した。
ルシアは中を見て、いくつかの書類を取り出した。
ルシアは照れくさい気持ちを押し殺して、落ち着いて書類に目を通した。

彼女の外見は年齢に合っていたが、時折、年齢よりもずっと大人びているように見えた。

確かに王室や上流社会の人間は成長が早いものだが、彼女は何かが違う。

しかし、それだけだった。
ルシアの容姿や体は、彼を全く魅了しなかった。
だからこそ、彼はルシアを妻として迎えることに同意したのだろう。

封筒の中には2つの書類が入っていた。

この2つは、女性にとって最も貴重な書類である。

『王女様の仰せの通りにしましょう。そこで、この2つの書類にサインをしてください』

__

__

『えっ…これだけですか…？この前話した他のことは……？』

『この2つ以外に、公式に文書化できるものはありませんから。』

『えっと…よいのですか？あなたの…私生活の自由は必要ないのですか？あなたに私がしがみついたり、愛してしまうかもしれませんよ？』

目を見開いて無知な子供のように質問する彼女に、彼は一瞬にして胸に大きなストレスが溜まった。

『それでは、この2つに加えて、口頭での契約とします。』

意外なことに、彼女は彼の言葉に全くショックを受けなかった。
彼女は真剣に考えながらうなずき、ペンを持って書類にサインし、逆に彼を驚かせた。

『ちょっと待ってください。あなたは…今何をしているのです？』

『？サインしろと言われたので…』

『私の契約条件を伝えたのだから、あなたにも条件があるはずでしょう？』

『えっ…私の条件も付け加えていいんですか？』

『もちろんです。そもそも片方だけに有利な契約は成立しない。』

彼が望んだのは契約であって、誰かを騙すことではない。
ルシアは深く考え込んでしまった。
彼女はこのことを全く考えたことがなかった。

『時間が必要ですか？念のために言っておきます、今日中にこの契約が完了しなければ、すべてなかったことにさせていただきます。。』

『・・どうして？』

『この契約にはあまりにも変数が多すぎます、ので。』

『では…ひとつ聞いてもいいですか？どうして女性からの愛を嫌うのですか？』

彼は何も言わずに彼女を見つめ、
ルシアはつらい記憶を踏みにじったのかと思いながらも、おとなしい視線を返した。

『私は…あなたが話したくないことを聞いてしまった、のでしょうか・・？』

『いいえ、女性からこのような質問をされたのは初めてで、ただ面白いと思っただけです。嫌いではありません。普通、女性は自分の愛が返ってくることを望みますよね？しかし、私はそれができないから、”私を愛さないで “と言った。それだけです。』

『あ、いいことを思いつきました。』

『白紙のページが最後にあります、そこにあなたの条件をお書きください。』

『あぁ…大丈夫です、書類は必要ありません。
必要なのは、公爵の名誉を賭けた”あなたの約束”だけですから。』

彼は笑ったふりをした。

『“公爵の名誉 “と言いましたか？
…それは書類などよりもレベルが高いですね。して、その条件とは何ですか？』

『条件は2つだけです。一つ目は、私を肉体的にも精神的にも虐待しないと約束してください。これは公爵様を侮辱するために言っているのではありませんので、誤解のないようにお願いします。』

夢の中の記憶のために、ルシアは自分を守るための安全壁を求めていた。

今までルシアを見ていた彼の表情が、大きく醜くなった。

ただ、彼女は「侮辱しているわけではない」と言ったので、それを信じることにした。

それは、契約の簡単な条件だったからだ。

『2つ目は？』

『2つ目は…私は…その…ベストを尽くします。しかし、人間は自分の心をコントロールできないことがあります。公爵様にとっては簡単なことなのかもしれません。ただ…もし、私が心をコントロールできないと思われることがあれば、私にバラの花束を投げてください。』

タランにはこの女性が何を考えているのか知ることはできなかった。

タランはもう一度、彼女の心をこじ開けて中を見てみたいと思った。
彼女が他人との契約をしたことがないのは理解できる。

そして今回の契約でも、もちろん彼が優位に立っていた。
しかし、それは彼の交渉力のせいではなく、目の前の相手がそれに気づかないほど未熟だったからである。

彼には彼女の相談相手になる理由も、道徳的に正しい人になる理由もなかった。

道徳的に正しいことをするのは誰の義務でもない。
彼はこれまでの人生でそう思っていた。

彼は、この一方的に有利な契約について、彼女に助言することにした。

『…もう少し現実的な条件を決めてみてはいかがですか？王女様、あなたはこの書類の値段を知らないでしょう。』

通常、男性が妻にしたい女性親権放棄書や戸籍謄本にサインを求める場合、多額のお金が必要になる。

『…承知しています。ただ…私は公爵様の妻となりますので、生活に必要なものはすべてお世話になります。まぁ生活必需品以外、他に必要なものはありませんが。』

王女の口から「生活必需品」という言葉が出てきたのは、タランにとっては新鮮でありショックでもあった。

『一つ目の条件は…まぁいいでしょう。しかし、二つ目条件の意図は何ですか？』

『…私には、目的があります。人生には、物質的なものよりも、触れることのできないものの方が大切になることがたくさんあります。だからといって、物質的なものが嫌いなわけではなく、お金を軽んじているわけでもありません。もちろん、お金は大切です。お金がないと生活が大変になりますから。でも、生活できるだけのお金があれば、少しでも多い人と少ない人の差はありません。』

彼は笑ってみせた。

『まるで一生分の人生を生きたような言い方ですね。王女様？そんなくだらない哲学をどこで学んだのですか？』

『なんと言われても構いません。
ともかく、これが私の条件です。それほど難しいことではないと思います。』

難しくない？バカバカしいほど簡単だった。
どこからどう見ても、この契約は自分（タラン）に一方的に有利である。

『…わかりました。王女様の条件を理解し、同意します。』

緊張して息を止めていたルシアは、ほっとしたように長いため息をついた。

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ルシアはすぐに目の前の2枚の書類にサインをして、彼にスライドさせて返した。

彼はすぐに書類に目を通し、それをしまった。

『これで私たちの婚約は完了しました。もし、王女様が公認を望むなら…』

『いいえ、必要ありません。
えーと、わかりました。これで私たちは婚約したことになるんですものね。』

『それでは…今の私は…ヒューゴ・タラン公爵の婚約者ですね。』

ただ、ルシアの顔には、感慨深い感情がありありと表れていた。
そんな彼女を見ていたヒューゴは、『彼女は名誉にこだわるタイプなのか？』と思った。

『日が暮れた。もう帰れ。2日分の許可証はもらっていないだろう？』

『（今日も）メイドのふりをして抜け出すだと？今後そんな狂ったことをしようと思うなよ。』

『どうして急に…』

では、「失礼な言葉遣いになるのよ」というのはどうだろう。
彼は口に出す前に彼女の心を読んだようで、ソファに背を預けてリラックスしていた。

『俺は自分の女性とは、形式的にも敬語では話さない。』

『…私はいつから公爵様の…女性になったのですか？』

『お前が私の婚約者になった時からだ。』

『でも、私たちはまだ結婚していませんよ？！結婚前は何が起こってもおかしくないじゃないですか！』

『婚約の定義を知らないのか？ちなみに、タラン家の伝統では、離婚という概念はない。もちろん、婚約破棄もない。』

この会話を家来が聞いていたら、そんなしきたりがあるのかと疑問に思っただろう。

『えっ…？いやいや、それにしたって、どうして婚約者に敬語で話さないのですか？それもタラン家の伝統でもあるのですか？』

『それは伝統ではないな。』

『・・・。』

今のルシアには目の前のこの男を理解する術がなかった。

しかし、基本的なマナーを守っている人だと思っていた。

しかし、今の彼女には…何もわからない。

『…もし、私が（メイドのふりをして）出て行ったら？あなたはどうするの？』

『気になるならやってみたらどうだ？』

『・・・。』

第一印象ほど正確なものはない。
そう、人を脅すことが彼の人生のモットーなのだろう。

どうして、この人を信じて結婚してしまったのだろう。
それまでの驚きが不安に変わっていた。

『…でもその…突然なのですが、最後に一人だけ会うことはできませんか…。』

彼の頼みを無視するのではなく、彼に許可を求めた。
それが一番いい方法だと思ったからだ。

『その“彼女”に会った後、お前はどうするのだ？
あの“女流作家”は、私の婚約者が王女様であることすら知らないのだろう？』

ルシアは2回続けてショックを受けた。

『それでも・・・最後のお別れをしたいのです。』

『その女と永遠に別れろとは言わない。ただ…私たちの婚約はまだ発表されていない。正式に決まっていないうちに、余計な噂を立てられても困る。』

『それでは、結婚式の後に彼女に会いに行ってもいいのですか？！』

『…あぁ、後で、なら構わない。ただ、今日の契約のことは絶対に口外するな。』

『えぇもちろん、そんなつもりはありません。公爵様！あなたは私が思っていたよりもずっと理解のある方でした！』

『…前回は私を乱暴な男だと思い、今回は思ったより理解のある方、だと？お前のその頭の中で、私はどれほど哀れな人間なのだ。』

『うっ…その…すみません。そんなつもりじゃなかったです…。』

タランは、ずっと躊躇していたルシアを不思議そうな目で見ていた。

彼女と一緒に過ごしてみて、今まで他人と相容れないと感じていた理由がわかった。

しかし、まだ何もわからない。

もし彼女が自分の噂をほんの少しでも聞いていたら、自分を見る目が変わっていただろう。

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ルシア  原作小説 7話 感想・考察

今話ではタランとルシアの2人だけの婚約会議の様子がありありと描かれました・・！

ルシアがタランに付けた条件は虐待の禁止とルシアの心がタランに動いてしまったらタランからルシアにバラの花束を投げる、というものでした・・。

とにもかくにも、これでタランは正式に息子を戸籍登録でき、いつでも爵位（含めて財産も）を引き継げるようになり、ルシアは変態伯爵に身売りされる運命のフラグをバキバキに折ることができましたね。

まだまだタランの息子のこと、とか、タランはここからルシアに対する扱いは変わってしまうのか？とか、まだ不明確なルシアの夢のこと、あとはルシアのお父さんのこと、などなどはわからないことが多いのですが、せっかくなので今話はこの言葉を2人に贈って締めたいと思います！

次回も気になります・・！

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次回ネタバレはこちらから

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2021.10.19